小よく大を制す
「ボーイズレーサー」、自分の世代では聞き馴染みのある車のカテゴリーなのですが、
現在ではどうなのでしょう?
︎
今回のテーマはこの辺にちなんだ話です。
ボーイズレーサー、ホットハッチ、などと呼ばれる車は、1600cc以下の小柄な車で、
なおかつチューニングベースとしても人気な車という印象があります。
「ボーイズレーサー」というネーミングの名付け親は一説によると車雑誌「ホリデーオート」だと言われています。
「ホットハッチ」のほうは、ドイツのフォルクスワーゲン「ゴルフGTI」の登場あたりからその呼び名が広がったという話しも聞いた事があります。
両者とも小排気量の車をカリカリにチューニングして大排気量車をカモる、みたいなイメージがありますね。
80年代にはこんな車がありました。
- TOYOTAスターレット
- HONDAシティターボ
- 日産マーチスーパーターボ
- DAIHATSUシャレード デ・トマソ
今で言うコンパクトカーですね。
どれもノーマルをベースに過給器をつけてスペシャルバージョンにしたグレードです。
どんな人にどんな理由で売れたのでしょう?
︎・若い人からの支持
【低予算で速い車が手に入る】
・中高年層
【遊べるからセカンドカーに最適】
・運転初心者
【コンパクトだから乗れそう】
・女性ドライバー
【見た目もカワイイ】
考えてみるとけっこう幅広い層からの支持を獲得できそうな車ですね。
車売れていた80〜90年代初頭に売れる理由がわかります。
また、1つ上のクラスの車にも加速性能などで引けを取らない点も車好きにウケた要因の一つかもしれません。
フォルクスワーゲンゴルフ
「ホットハッチ」と言われて思いつくのが個人的にはまずゴルフGTI。
ただしGTIの排気量は約2000ccなのでコンパクトかと言われると少し微妙です。
見た目はハッチバックで日本の「ボーイズレーサー」と呼ばれる車と共通点は多い感じがします。
とにかくフォルクスワーゲンゴルフは日本でも大人気の売れに売れてる車です。
その車のホットバージョンだけに、GTIグレードも人気車種です。
そしてゴルフもワゴンタイプの「ゴルフバリアント」、ミニバンタイプの「ゴルフトゥーラン」と兄弟車を展開してしっかりと人気車としての地盤を固めています。
ちょっと話しが逸れてしまいましたが、考えてみるとヨーロッパ車にはけっこう「ホットハッチ」にあたる車種が多いですね。
- ミニクーパー
- ルノー5
- フィアットアバルト
- アウトビアンキ
比較的細い道や、路地、山道が多いヨーロッパではコンパクトな車の需要が求められてるのでしょうか⁈
逆に広大な土地で道が広いアメリカではあまりコンパクトカーが生産されていません。
体格の差もあるとはいえ、面白いデータだと思いました。
現在のボーイズレーサーは⁈
現在の国産車のラインナップには80〜90年代に出ていた3ドアのハッチバック車というのは残念ながらほとんど無く、5ドアのコンパクトハッチバック車がほとんどです。
それでも、スポーツを意識した車も多少はあります。
SUZUKIの「スイフトスポーツ」は「スイフト」のホットバージョンとして頑張ってますし、日産の「ノート」にも「NISMO」バージョンがあったり、国内で2年連続で売り上げ1位のTOYOTA「ヤリス」は「GRヤリス」として3ドアホットバージョンがリリースされています。
さらにはもっとラリーやスポーツを意識した、「GRMNヤリス」が筑波サーキット1分2秒台という驚異的なスペックを持って発売されます。
価格も7〜800万円台と凄いですが。
今回ボーイズレーサーの事を書いてみて、車の原点である「操る楽しさ」をもっとも体感できるのはコンパクトカーなのかもしれないと思いました。
初心者、女性、あまり車に興味がない人、そういうすべての人の窓口となるべき車がコンパクトカーなのかもしれません。
電気の時代にもスポーツを意識したホットバージョン、電気の「ボーイズレーサー」的な車が産まれてくれると楽しそうですね!
読んでいただきありがとうございました!